2008年12月28日日曜日

至福のひととき

昨夜のアート・カフェ・フレンズ、素敵なライブでしたね!
ご来場頂いた皆さま、ありがとうございました。

幾多の困難(調律の手配がされていなかったり、音響スタッフの不在によってサウンド・チェックに手間取りリハーサルがほとんど出来なかったり、最終的に心地よく演奏できるモニター環境が得られなかったり、などなど‥)と戦いながらの演奏となった訳ですが、それにしては、それなりに、心を震わせるようなピアノが弾けたのではないか?と自負している次第です。

なんといっても、鳥山君のうたごころ溢れる繊細なプレイに触発されたからに他なりませんが、彼の弾くメロディを適切に包むべくハーモニーを奏でる、という行為は、演奏というよりも、むしろ、祈り、と呼んだ方がふさわしいような気がします。立場を入れ替えて私のメロディに寄り添ってくれる彼のプレイもまた同様で、結局のところ、二人して音楽の捧げものを天に響かせているような(ちょいとニュー・エイジがかった表現で誤解を招きそうですが‥)感覚でした。

32年前の秋に始めて共に音を出した時の驚きと歓びは今も変わることなく、近年共演の機会が増えるに従ってますます大きくなって、私にとって日々の精進の活力となっています。
「ギタリストとピアニストのコンビと言えば、誰と誰を思い浮かべる?」という質問を音楽ファンにしたとして、「まず、ジム・ホールとビル・エヴァンスでしょう?それから、パット・メセニーとライル・メイズ、あと、鳥山雄司と和泉宏隆も外せないね」‥いつの日にかそんな答えが返ってくることを目指して‥。

昨夜、彼は3本のギター〔オベーション(ナイロン弦)、タコマ(スチール弦)、サドウスキー(ジャズ・ギター)〕を携えて臨んでくれたのですが、それぞれの楽器のめくるめくような多彩な音色に陶酔したのは私のみならず聴衆の皆さんも同様でしょう。惜しくも参加されなかった方々は、次なる機会をお聴き逃しなきよう!
text by H. Izumi

2008年12月25日木曜日

年の瀬に・・・

先日の甲府名古屋大阪の3連戦にご来場頂いた皆さま、誠に有難うございました。

旅から戻って早々にリポートをまとめようと思ったものの、次から次へと問題課題宿題が山積み大盛り目白押しで、あっというまに一週間が過ぎてしまいました。

今や忘却のかなた、というほどではないにせよ、霞(アルコールの?)がかかっている感じで、詳しく振り返ることなどとても出来ないのですが‥

まず、3連戦とは言っても、初日の甲府アローンでは前日に我々のトリオと地元のミュージシャンの皆さんとのセッションが企画されていた(9月に始めてやった時、終演後にその話がまとまった?らしい?のですけれども、よく覚えていないんです。何
故なら‥9月12日のブログを参照)訳で、これが結構なかなか相当ハードでした。よーするに、実質4連戦です。

当日参加してくれたミュージシャンは、Tpが二人、TbとAs、Gtが二人、Drが二人、という面々だったのですが、午後8時から始めて気が付いたら10時、アタクシはちょいと休ませてもらったし、板垣くんも交代がいたからいいものの、村上くんは弾き通し
で4時間以上!
まぁ、言うなればジャズのお店のセッションのホスト・トリオを勤めた訳ですが、すんげえ楽しくて、めちゃくたびれました。何故くたびれたかって?勿論一切手抜き無しの真剣勝負でしたから‥ それでも、翌日はそのミュージシャンの皆さんがお友達を連れて聴きに来てくれたから超満員で、まぁいっか、‥となるはずが、そうはなまやさいのイカのきんた〇だったのが悲しいところですが‥


さて、名古屋ドキシーは店内を見渡した印象からはモダンなイタリアン・レストランという雰囲気で、50のキャパにしてはしっかり和める楽屋があるのもいい感じです。
ただ、この規模のお店にしては凝った照明の(とはいえ電源が別系統になっていない‥)せいか、ベースにノイズがのるのが大問題、と言いつつも、聖くんの足にアースを落とす、という荒業で解決。
欲を言わせてもらうなら、音が詰まった感じのピアノがなんとかなるともっと気持ちよく演奏できたのですが、甲府から走って15時入り、というツァーでは調律に立ち会う間もなく致し方ない、といったところでしょうか‥

名古屋終わりで大阪に走り、なんばのホテルに着いたのが午前3時。10時半からのヤマハさんでのセミナー(HOW TO IMPROVISE vol.2)にしっかり?遅刻すること10分!                 m(__)m
譜面はスラスラ読めて指もバリバリ動くけれどアドリブとなると今ひとつ?という皆さまに、秘伝?をえらそーに‥

でも、アタクシの音楽家としての資質はともかく、このセミナーは近年熟成されて、いよいよ全国展開すべきもの、という自負がありますので、是非呼んでくださいまし。

さて、大阪ロイヤル・ホース、当初予約状況に不安が心配だった訳ですが、おかげさまでほぼ満員、いい感じでした。
大阪終わりで中村さんと二人で夜走りで帰京。アタクシは牧之原SAから交代したのですが、夜が明けて厚木を越えた位からの通勤ドライバー達の殺気立った走りには手に汗握りました。


それから一週間、色々と(ネズミの着ぐるみを着て爆チュー太田ぴかり氏のサックスの伴奏とか‥)あって、明後日の土曜日が鳥山雄司氏を迎えての恵比寿アート・カフェ・フレンズ、おかげさまで SOLD OUT となりました。

年明け早々、1月9日のスイート・ベイジルは現在6割強の予約状況ですが、前回に続けて SOLD OUT を期待したいところです。なにとぞ宜しくお願い致します。

そして、発表が遅くなりましたが30日は浅草 SOUL TRAIN で忘年会ライブです。アタクシのピアノで1年を締めくくろうという奇特な方々、お待ち申し上げております。

all text by H. Izumi

2008年12月10日水曜日

発売記念ツアー!


さて、いよいよ明日から“BEYOND THE RIVER”発売記念ライブ・ツアー1stピリオドが始まる訳ですが、来週16日の火曜日の大阪ロイヤル・ホースの予約状況が今ひとつのようでして、不安が心配であります。
閑古鳥は鳴かないまでも、前回 SOLD OUT であったことを思うと、ちょいと寂しいかと‥   (;_;)

関西地区の皆さま、お誘い合わせの上ご来場下さいますよう、なにとぞ宜しくお願い申し上げます。   m(__)m

2008年12月6日土曜日

輝く瞳

今日は新宿区立落合中学校で行われたジョイント・コンサートという催しにゲストで呼ばれてピアノを弾いてきました。ゲストはもう一人いて、なんと、トロンボーンの名手、中川英二郎氏。


ジョイント・コンサートは学校と地域の文化交流を目的に毎年(今年が4回めでアタクシは3年連続の出場‥)開かれており、今回は、落合中の学区内の小学校3校のブラス・バンドや、落合少年少女合唱団、同窓生のコーラス・グループ、などなどの出し物があった後に、落合中のウィンドアンサンブル(とはいっても編成はビッグ・バンド‥)に中川さんとアタクシが参加して、It don't mean a thing、Sing,sing,sing、 L-O-V-E、 の3曲、そしてデュオで、Twilight in upperwest, バッハのAir, そしてNHKの朝の連ドラ、「瞳」のテーマ曲、という3曲、フィナーレは聴衆も含めて全員の合唱で“翼を下さい”をアタクシの伴奏にトロンボーンの間奏&オブリガートを交えて、という構成で2時間ちょっとのコンサートでした。


なんといっても、中川さんのトロンボーン、本当に素晴らしかったです。3年前に一度スイート・ベイジルにスペシャル・ゲストで出てもらったことがあって、彼が天才であることはよくよくわかっていたつもりでしたが、今回改めて、完璧な楽器のコントロールと、どんなに速いパッセージでもすべての音をうたいきっている(要するに決してオーバー・プレイにならない‥)点に大変感銘を受けました。特に、瞳のテーマにおいてのアドリブ・ソロにはたまげてしまいました。

ウィンド・アンサンブルの生徒諸君の目の輝きといったら、彼らが今日の中川さんの演奏を一生忘れることはないに違いない、と思わせるものがありました。

アタクシも近い将来の共演をお願いせずにはいられませんでした。彼のトロンボーンでトワイライト‥を皆さんにお聴かせしない訳にはいきませんから‥


さてさて、ニュー・アルバムはもう聴いて頂けましたか?
発売記念の、来週からの各地のライブ、お誘い合わせの上ご来場くださいますようお願い申しあげます。


また、日は迫っておりますが、来週9日の火曜日午前10時半より、渋谷のヤマハ・エレクトーン・シティーにてアタクシのセミナー、“HOW TO IMPROVISE vol.2” が開催されます(当日ご来場可・・・¥3,000)。
まことにえらそーなタイトルですが、よーするに、アドリブのかまし方?(正しくは、与えられたハーモニーの中で如何にして音を紡ぎ出し、うたうに足るメロディを見出すか‥)を実演を交えつつアタクシなりにご説明する、という講座でありまして、聴講生の七割はエレクトーンかピアノの講師の皆さんなのですが、一般の方も入場できますので、もしも興味があってお時間のある方は是非ご参加くださいますよう。

all text by H.Izumi

2008年11月22日土曜日

時は流れて...


一昨日のアートカフェ、素敵なライブでしたね!(自分で言うのもなんですが‥)
ご来場頂いた皆さま、有難うございました。





20年前にすでに十分上手だった片岡郁雄氏のフルートは、ますます磨きがかかって、円熟というにふさわしい響きでしたし、ここ数年本懐としているというソプラノ・サックスも素晴らしかったと思います。なにより「こんなにソプラノがしっくりくる曲も珍しい‥」と、スリー・スワローズをとても気に入ってくれたことは嬉しい限りでした。(聴き逃した方は28日の横浜 Hey Joe に是非ともどうぞ!)

離れていた20年の間にお互い様々な経験を積んで、今こうして再び共に音楽しているのだなぁ‥という感慨にひたりながら演奏出来たことは言葉に尽くし難い喜びでした。
故岡本太郎氏の言った通り、ゲージュツは場数です?? (-_-;)


それにしても、シャッター音を響かせながら写真をとりまくっていたあの男はどこのどいつなのでしょうか???まったくもって WANTED!!!です。

そもそも、あいにくアンド・フォレスト・ミュージックのスタッフがテリー・ボジオさんのバンドと旅の空の下で出払っていたこともあって、なおかつ、事情はどうあれ私から注意するという行動に出ると憤りでピアノが弾けなくなる恐れがあった為に、仕方なく黙認していたのですが、アンコールのバラードまで撮り続けていたのは驚きでした。

それに励まされて勘違いしたのか、携帯で撮り始めるのや、デジカメで撮ったのをPCに取り込んだり、と、殆ど無法地帯、撮影会か?みたいな感じで、呆れてものも言えませんでした。

唯一私が撮影を依頼したのは、韓国から来日したシン・ウンゼ君だけであったことをお断りすると同時に、今後は演奏中断も含めて厳正に対処することを宣言致します。

どれほど演奏を阻害し、かつ他のお客さまの迷惑になったか、よくよく反省して欲しいものです‥と、こんなことをブログに書かねばならないこと自体が、まことに悲しい限りですが‥

また、録音に関しても、皆さま方のマナーを信じて、バッグのチェックまではしたくはないものの、場合によっては考えねばならない状況であることが、これまた悲しい限りです。

つけ加えるならば、たとえ知っている曲でも、声に出して口ずさむ、というのは周りのお客さまに大変迷惑になりますのでご遠慮下さいますよう!

やれやれ、どうやら次回から開演前に自分で前説をするのが最善の策なのかも知れませんね‥



さて、次回のアート・カフェ・フレンズ・マンスリー・ライブは、12月27日土曜日に、なんと、鳥山雄司氏をお迎えして、しっとりとお送りする予定です。有り余る才能ゆえにプロデュース・ワークに多忙を極め、ライブの機会が大変少ないスーパー・ギタリストのプレイをアート・カフェで‥もう絶対におすすめです。お楽しみに!(一番楽しみなのは言うまでもなく私ですが‥)


そして、私にとっての現在メインの活動となるトリオの方(こちらがうまくいかないと全てこけます!)も、ニュー・アルバム発売記念ツァー、1stピリオドとして、12月11日のモーション・ブルーから1月9日のSTB139スイート・ベイジルまでの計5本、各地でご来場をお待ちしております。

特に正月明け早々のSTBは、前回に続けて SOLD OUT といきたいところです。なにとぞお早めのご予約をお願い致します。 m(__)m

2008年11月14日金曜日

ニュー・アルバムのリリースと発売記念ライブ、そして、近況報告..

Misty Fountainのホームページで発表されてから、早一週間が過ぎてしまいましたが、私のトリオの3作め(実のところは2作めです‥ スクエア・ソング・ブックはスクエアさんの30周年記念特別企画であった訳ですから‥)、“Beyond the river”のリリースが20日後に迫ってまいりました。

ニュー・アルバムに関して今ここで詳しくお話ししている余裕がない(来週のアート・カフェのライブで Time rememberedをやりたくて、片岡氏のフルートが最も引き立つアプローチは?という問題、をはじめ、ここ数日間色々とスタックしておりまして‥)のですが、アルバム・タイトルに関しては、関係者の間で当初、“Lights in a distance 2 ”が一番自然なのではないか?との話が出ていた‥ということをお伝えするだけで、常日頃からこのブログを読んで下さっている皆さんにはそのへんの事情を推察して頂けるのではないかと思います。

もちろん、一息つくことができたなら、楽曲解説なんぞしてみたいと思ってはおりますが‥

さて、発売記念ライブですが、今のところ、12月11日のモーション・ブルー横浜を皮切りに、14日が甲府アローン、15日が名古屋ドキシー、16日が大阪ロイヤル・ホース、年が明けて1月9日がSTB139スイート・ベイジル、というところまで決まっておりまして、STB139のみ、佐藤雄大くんにスペシャル・サポートとして参加してもらうことが決定しています。

思えば、今度のアルバムで一区切り、来年はこれまで行ったことのないところもぐるりんと廻ることができれば、と考えておりますので、きっかけとしては村おこしでも学校創立50周年でも大歓迎、お気軽にお声をおかけください。


近況報告‥

このあいだの日曜日、母校の150周年記念コンサートで、たったの2曲でしたが、PYRAMIDで演奏しました。久々に、まごうかたなきワールド・クラスの二人と共に音を出せてとても幸せでした。来年あたり、活動を再開したいものです。(ところで、サポートでベースを弾いてもらった鳥越啓介くん‥めちゃくちゃ上手になっててびっくらこきました!)

順不同になってしまいますが、このところ一番お伝えしたかったことはと言えば、先月26日に国立代々木競技場第二体育館で行われた吹奏楽の一大イベント“自由演奏会2008”において、念願叶って真島俊夫先生にご挨拶できた、ということなのですが、それについてはまたいずれゆっくりと‥


さて、来週のアート・カフェだけでは勿体無いとばかりに、28日の金曜日に横浜の“Hey Joe”で片岡氏とやることにしました。その日はあいにく鈴木健市くんがNGだったので、T-スクエアのサポート・ベーシスト、田中晋吾くんに助けてもらうことにしました。

晋吾くんに早く譜面と音資料を送らねばなりません。 (-_-;)

2008年11月1日土曜日

20年ぶりの再会、共演!

ザ・スクエア在籍中の88年に出した私のファースト・アルバム“AMOSHE”(ちなみにアムシーとは、あのアルバム・ジャケットを撮影した氷山(北緯74度42分)まで案内してくれたカナダの先住民族、イヌイットのガイドのおじさんの名前です‥)で、サックスとフルートとウィンド・シンセを担当してくれた片岡郁雄くんとひょんなところで偶然の再会を果たしたのが、今年の五月のことでした。

当時、なんとよくうたう人なのだろう!と感心して、アルバムを通して全面的に吹いてはもらったものの、その直後に、スクエアがピークを迎えつつもフロントが交代するという激動の流れの中で、とてもソロ活動が出来る状態ではなくなってしまい、疎遠になったままだったのですが、いつの日にか再び、という思いは、スクエア脱退後のこの10年、ずっと持ち続けてきたのです。

そんな訳で、片岡君とデュオで、アート・カフェ・フレンズにて、11月20日の木曜日、19時半スタートでライブを行います。

デュオ、と決めこんでしまうと、ピアニストとしては心底楽しめなかったりする部分もあるので、サポート・ベーシストとして鈴木健市君に参加してもらいます。

Pier7や Soul trip を始めとするアムシーからのナンバーや、最近の私のトリオからのレパートリー、あるいはスクエア時代の曲などなど、絶品のフルートとソプラノ・サックスでお楽しみ頂く予定です。
また、11月20日を皮切りに、今後、手を替え品を変え様々な企画でアート・カフェ・フレンズにてマンスリー・ライブを行っていく予定です。記念すべき1回めに是非ご来場くださいますよう!

先日もお話しした通り、90人で一杯というお店ですので、ご予約はメールかお電話でお早めにどうぞ! http://artcafefriends.com/
TEL 03-6382-9050
E-Mail: masakatsu@artcafefriends.com

P.S.昨夜の浅草 SOUL TRAIN 楽しかったですね。それにしても、メインの活動とは趣向の違った今回のようなライブに足を運んでくださるお客さまは、本当に有難いコアなファンの方々でいらっしゃいます。また浅草でやりますので、その時はよろしくお願いいたします。

2008年10月18日土曜日

任務完了

今回16日のSTB139スイート・ベイジル、告知から一週間しかなかったにも関わらず、蓋を開けてみたら90名を超えるお客さまに恵まれ、無事に助っ人としての役割を果たすことができました。
ご来場下さった皆さま、まことにありがとうございました。深く感謝する次第であります。1部は私にとっても久々のソロ・ピアノ、準備不足は否めませんでしたが、原点に帰るといった感じで、トリオとは一味違う世界を楽しむことが出来ました。当日も午前3時までお稽古してしまったこともあって、1部終わりで指は限界の一歩手前という状態だったのですが、2部のジャズ、鈴木健市君が健闘してくれたお陰でなんとか乗り切ることが出来ました。それにしても、ピアノとベースのデュオでジャズというのは、ドラムスを交えたトリオの編成よりもよほどシビアで、あらためて奥の深さを思い知らされました。
やはりジャズはトリオが定番!そんな訳で、ライブのお知らせです。
今月末、31日の金曜日、浅草のジャズ・バー、SOUL TRAIN にて、私と健市君にマスターJ(店のオーナー、池田二郎さん)のドラムス、というトリオでライブをやります。
一昨日のデュオでもの足りなかった方々にもきっとスイングしていただけることでしょう。
25人のキャパの小さなお店ですので、ご予約はお電話でお早めに!
03-3843-5063
http://members.at.infoseek.co.jp/soultrane2001/
text by H.Izumi

2008年10月14日火曜日

助っ人の助っ人現る!

9日の非常事態宣言から4日め、16日のスイート・ベイジルにおける助っ人(ベーシスト)が決まりました。]
*ホームページではソロ・ピアノで、という告知を出したものの、助っ人をぎりぎりまで捜す‥という話は前回のブログでお伝えした通りですが、万が一、と思って声をかけた皆さんは当たり前田のクラッカー(死語というより化石語?(-_-;))のように駄目で‥
そこで浮上したのが、この人、鈴木健市くんです。
彼は、天才若手ベーシストではありませんし、これまで華々しい活動を展開してきた訳でもないのですが、どうやら私と運命の赤い糸で結ばれていたようで(というのはちょいと大げさですが、いわゆる縁があって)、昨年から時々共にお稽古をするようになって、いよいよ機が熟して、この冬から、管楽器奏者とデュオといったケースにおいてサポートで加わってもらうことにしようと白羽の矢を立てたのがつい先頃のことでして‥
そんな訳で、結局のところ、1部はソロ・ピアノ(定番の代表曲に加えて、ソロ・ピアノのルーツとも云うべきアルバム“ Forgotten Saga ”からのナンバーを、時間の許す限りさらってメニューを組み立てようかと‥)、2部は健市君とのデュオで、“私のルーツとしてのJAZZ”と題して、高校時代から慣れ親しんできたスタンダードやボサノバの名曲の数々をお送りすることにしたいと思います。
2部をジャズでまとめたくなったのは、先日のアート・カフェ・フレンズに続いて、12日に六本木ヒルズ・アリーナで行われた、J-WAVE DOCOMO BODY & SOULE SPECIALLIVE “鳥山雄司スペシャルセッション”でどっぷりとジャズに浸ったからに他なりません。(難しいけど楽しくて楽しいけど難しかったなぁ‥あの素敵なメンバーでいつかライブをしたいものです‥)
それでは、木曜日に、STB139スイート・ベイジルでお待ちしております。
text H. Izumi

2008年10月9日木曜日

非常事態 !!!

2001年以来お世話になっているSTB139スイート・ベイジルのブッキング担当者が悲痛な声で電話してきたのが一昨日の深夜のことでした。
「来週16日に公演を予定していた海外のアーティストが突然のトラブルで来日不能となった‥ ついては急遽ライブを敢行してもらえないだろうか?」

ホール・コンサートであれば、公演中止、払い戻し、となるのが普通ですが、ライブ・ハウスではそう簡単にはいきません。特にスイート・ベイジルの場合は、なんとしてでも代役を見つけて営業するというのが大原則とのこと‥

実は3年前にもそんなことがあって、その時にはやむなくお断りしていたことから、今回はなんとか一肌脱ぎたいとは思ったものの‥

自分のトリオはたとえ二人が奇跡的に空いていたとしてもライブをやるタイミングではないし(次のアルバムは12月3日のリリースですから‥)、色々な方々にかたっぱしからあたって万が一セッションをセッティング出来たとしてもリハーサルをする余裕もない、となると、ソロ?

安請け合いするのは簡単ですが、一昨日の夜の時点ですでに9日前、あまりに時間的余裕がなく、このブログで告知するのみで果たして何人のお客さまが集まってくださるものか‥

覚悟はしていても、いざ蓋を開けてみたら20人!というような状況で、果たしてへこまずに演奏出来るものか?

第一、ソロ・ピアノで2時間弱のステージをこなす為の準備が間に合うのか?

結局一晩考えて、決行することにしたのですが、どんなにお客さまが少なかろうと、たとえ10人であろうと、そこに聴衆がいる限り演奏する、というのがミュージシャンの本分であって、逆に少なければ少ないほど親密な(プライベートなパーティーのような‥)雰囲気になるのでは?と思い当たったからに他なりません。

ただし、ソロで1ステージこなす為の準備が間に合わないことには違いなく、ソロで1部、そして、2部はどなたかとデュオ、という方向でぎりぎりまで助っ人(まぁ、今回は私が助っ人ですから、正しくは助っ人の助っ人)を探す方向で、それでも駄目なら、えぇいままよっ、おぉいぱぱよっ??(-_-;)で行こうかと思います。

一週間後に迫った話ではありますが、お誘い合わせの上ご来場賜りますよう、なにとぞ宜しくお願い申しあげまする。
m(__)m


P.S.昨夜のアート・カフェ・フレンズ、めちゃめちゃ楽しかったですね!河上さんとマイケルさんのコンビ、もう最高です!毅さんも吹きまくっていましたし、スクエアとは違う一面が伴奏していてもとても新鮮でした。
ご来場頂いた皆さま、ありがとうございました。

all text by H. Izumi

2008年10月2日木曜日

恵比寿 アート・カフェ・フレンズ

アート・カフェ‥という言葉から皆さんが思い描くのは、果たしてどんなスペースでしょうか?
絵画や版画などをはじめとする美術作品が店内に飾ってあるギャラリーのような飲食店?‥という答えは、決して間違ってはいませんが、このお店を言い表すには十分ではありません。そのように言っておきながら、私にも文章できちんと描写できるだけの自信はないのですが(村上春樹さんにお願いしたいものです‥)、それでもなお、この素晴らしい空間の魅力を一人でも多くの方々に伝えられるものなら伝えてみたいものだと思いまして‥
まず、空気というかオーラというか、すがすがしさが並大抵ではありません。
そしてそのすがすがしさがどこから来るのかと言えば、天井が高いこと(およそ3.8m)、また、間口8m奥行12mほどの長方形の店内にたいへんゆったりとテーブルと椅子が並べられていること、内装と照明のクオリティが高いことなど、気持ちの良いスペースとしての基本的な条件が揃っていることに加えて、なんといっても、そのスペースを満たす、絵画、版画、リトグラフなどが放つ“波動”とも云うべきものに秘密があるようです。
う~ん、どう頑張ってもうまく書けませんが、百聞は一見にしかず、一度足を運んで頂きたいと思います。
なにより、音の響きが素晴らしく、ピアノは小ぶりながらもスタインウェイ(Type S)となると、ここでライブをやってみたくなるのが自然な流れというものであります。
そんな訳で、東京において、私のトリオに関しては、STB139スイート・ベイジルを本拠地として(8月に初のSOLD OUTを達成したことですし‥)活動を続けていく予定なのですが、それ以外の出し物(様々な方々とのデュオであったり、小規模なアンサンブルであったり‥)をアート・カフェ・フレンズでやらせてもらえればなぁ‥と思いついたのが8月のことでして‥
そして、そう思った矢先に舞い込んで来たのが、来週8日の水曜日(19時半開演)、伊東たけし、マイケル河合、のお二方に、大ベテラン、河上修さんのベース、そして私のピアノ、というカルテットでJAZZを、というお話です。
JAZZといっても、ガンガンの4ビートオンリーの世界になるはずもなく、あくまでも広義におけるJAZZという切口で、しっとりとした秋の夜長にゆったりとくつろいで頂ける夜にできれば、と考えております。(たけしさんとデュオで何をやりましょうねぇ?)
なにぶん90人で一杯というお店ですし、先日の野音でも宣伝したのですでに半分近くの予約が入っているようですが、できれば立ち見ではなく聴いて頂きたいと思いますので、なにとぞお早めにお問い合わせくださいまし。それでは、8日の夜に、恵比寿で‥
TEL 03-6382-9050E-Mail: masakatsu@artcafefriends.com
all text by H. Izumi

2008年9月30日火曜日

T-SQUARE 30th Anniversary Concert 2008 「野音であそぶ」

土曜日の野音、盛り上がりましたね。ご来場下さった皆さま、有り難うございました。                
m(__)m

なんといっても、5台(1台は仙波師匠のPerc.セットですが‥)のドラム・セットによるドラム祭り!圧巻でした。

また、長谷部徹くんとの共演は20数年ぶりのことで、懐かしさで胸が一杯になりました。
宮城純子さんのピアノも素敵だったなぁ‥
ほかにも色々と、ほんとに聴きどころ満載でしたね。

個人的には色々とミスもあったのですが、アドリブ・ソロでまずまずうたえた??
‥ような気がしないでもないので、良しとしようかな‥といった感じであります。
(だからおまえは成長しないんだ!叱られそうですが‥ (-_-;))

当日に滑り込みで間に合わせた私のトリオのスイート・ベイジルでのライブのDVDは、即売で予め用意しておいたサイン入りの100枚を大幅に上回る、なんと221枚!!

新記録達成であります。お買い上げ頂いた皆さま、誠に有り難うございました。

一般には流通しないので、今後は Misty Fountain のサイトから、もしくはライブ会場での販売となりますが、いずれにせよご希望とあらば、お会いできる機会に喜んでサインさせて頂きますので‥

all text H.Izumi

2008年9月21日日曜日

和泉初ライヴDVD発売!

和泉宏隆初のDVD作品『LIVE 0801』が9月27日に発売となります。8月1日の収録来、12月発売予定のニューアルバム録音に全精力を注ぎつつ、映像編集、ミックス、オーサリングと全工程を制作チームの方々にほぼ一任した形で、9月16日にマスターが完成した本作は、超特急プレスサービスでただ今製造中。9月27日の日比谷に納品と言う、これ以上ない“滑り込み発売”の予定であります。本作も昨年のライブCD『LIVE 0221』同様、小売店流通なし、ライブ会場即売とネット通販だけでの販売となります。今回も9月27日より11月末日まで発売記念キャンペーンをさせて頂きます。詳細はMisty Fountain“最新情報”に掲載中。
Hirotaka Izumi Torio
LIVE 0801
9月27日発売
NN&D-0001
76分、3,600円(通信販売価格=送手数料込4,200円)
フルハイビジョン収録、5.1サラウンド


Misty Fountain / &Forest Music

2008年9月16日火曜日

中学生と共演!

13日の土曜日の港南ジャズ・フェスティバル、おそらく日本中で最もささやかなジャズ・フェスなのではないかと思いますが、我々の演奏を聴くのは初めてという聴衆(前日のブログを見て駆けつけて下さった熱心なファンの方々も若干いらっしゃいましたが‥)を前に、1時間みっちり演奏させてもらいました。
それにしても、無料ライブで、弾くのは私一人だけ、というにもかかわらず、わざわざグランド・ピアノ(YAMAHA C5)を用意してくださった実行委員会にはあつく御礼を申し上げたいと思います。

我々の演奏は16時からだったのですが、それに先だって14時から地元の日野南中学校吹奏楽部の演奏。彼らの出番の最後の曲が宝島で、そこで我々のトリオと共演と相なりました。

本番前に一回音合わせをしただけなのに、なかなかまとまりのある力強い演奏になったのではないかと思います。
実は、先月22日に日野南中に出向いて練習に参加したのですが、その時に比べたら格段にレベルアップしていました。つい3日前まで試験期間で、その前の部活禁止期間も入れると随分長い間お稽古できなかったにもかかわらずですから正直言って驚かされました。


20年以上も前に書いた曲を、その時にはまだ生まれてもいなかった中学生諸君と共演できるのはとても嬉しいことですし、それというのも、作編曲家の真島俊夫さんが(いつかご挨拶したいと思いつつも残念ながらお目にかかったことがないのですが‥)素敵な吹奏楽に編曲をしてくださったからにほかならず、感謝の気持ちで一杯です。
さて、27日の日比谷野音、まだ SOLD OUT にはなっていないようです。30年に一度のお祭り、お見逃しなきよう!
all text by H. Izumi

2008年9月12日金曜日

Misty Fountainからのニュース 9月12日

直前情報!
明日のことですみません。
港南JAZZフェスティバル2008和泉宏隆トリオが出演します。
9月13日(土)港南台バーズ
http://www.konandai-birds.com/
◆14時~日野南中演奏に最後「たからじま」で競演
◆16時~小一時間トリオで演奏
オープン・スペースで無料のコンサートです。ぜひお誘い合せの上!!

超ディープな三連戦 その4 魔界転生

4日、12時ロビー集合で甲府に向かいます。
ちょいと二日酔い(当たり前?)で、久しぶりの青空が目にしみます。

途中、姨捨SAの、レストランおばすて、でブランチ。

さて、ここで問題です。

板垣、村上、和泉、の3人は、それぞれ何を食べたでしょうか?
次の中から選んでください。

A.ソースかつ丼定食

B.ラーメン親子丼セット
C.きのこ蕎麦ミニ焼肉丼セット

正解者には‥ 9/27リリース予定のDVD(8/1のスイート・ベイジルにおけるライブ)をサイン入りでプレゼント!
(正解多数の場合、抽選で3名さまに‥)
◆お手数ですが、回答、エントリーご希望の方は、“和泉Blog091208クイズ回答”のタイトルでお名前、郵便番号、住所、お電話番号(宅配で商品の発送に必要な情報)を添えて回答をメールしてください。⇒ message@mistyfountain.com 締め切りは9月23日(秋分の日)終日、当選者への商品の発送は10月初旬~中旬とさせて頂きます)


さて、甲府のジャズ・イン・アローンにたどり着いたのは15時すぎでした。
ビルの2階のお店は、これまたなにやら懐かしい、70年代の本格派ジャズ・ライブ・ハウスの雰囲気‥

出迎えて下さったオーナーの野口さんは、顔に歴史在り、という言葉を思い起こさせるような、強烈な存在感とオーラを放つ風貌で、顔を合わせた瞬間にまじでびびった我々は次の瞬間、にこにこで「車、そこに停めてね‥」と言われて、一同、いしいひさいちの4コマ漫画の4コマめで足だけ見えてる状態になりました。それはそれは若い頃には幾多の修羅場を踏んだに違いない、と、思わせるものがありながら、今はすこぶるジェントル‥という野口さんは、「俺も昔はワルでさぁ」なんて言っているちょい悪オヤジ達が教祖に奉り上げてしまいそうな雰囲気です。

ようやく6割方、といった感じの客席でしたが、店主に負けず劣らずコアな方々ばかりで、早々のリベンジが肝要、との印象を持ちました。今回歴史に残るファースト・ライブ・イン・アローンにお立ち会いいただいた皆さまに感謝すると共に、次回もなにとぞお誘い合わせの上! m(__)m


そもそも、松山のNさんがかつて数年甲府に住んでいてアローンに入り浸っていたそうで、「和泉をよろしく」と電話を入れてくれていたらしいのですが、その電話を拠り所として、本当はそんなに飲んではいけないはずにも関わらず、リハーサル終わりからビールに始まって‥

開演前は常連らしきお客さまの席をグラス片手に訪れては歓談‥

1setを終えた我々に「みんな、ビールかな?」と声をかけて下さって(残念ながらお断りせざるを得ませんでしたが)‥

かくして終演後には結構召しあがっていらっしゃったはずですが、(おそらく12月14日に次回のライブを即決したのもなんとかの勢い?)乾杯のビールのあとは我々のグラスにハーパーをドボドボドボと‥

その夜の我々の演奏に対する鋭い批評や、お店の30年の歴史にまつわるよもやま話にうなづきながらグラスを重ねるうち、結局、2本半のボトルが空いて、私の記憶はそこで(正確には、自家製ピッツァがめっちゃうまいなぁ!と感心したのを最後に)途切れて‥

次に気が付いたのは、5日の午前11時すぎ、助手席をフル・リクライニングにした状態で、眩しい日差しにくらくらして頭を上げると霞ヶ関ランプ出口の信号待ち!!がっちょ~ん (>ε<) やってもぅた‥

なにより気の毒だったのは中村さんです。午前4時すぎにみんなを乗せて走り出し、中央高速に乗って間もなく、トンネルでトラックの横転事故に遭遇し、事故処理で2時間以上全く動かなかったそうで‥

間違いなくロード・ノイズ以上のいびきを長時間にわたって聞かせてしまっているはずですし‥

板垣村上両氏にお疲れさまも言わなかったし‥

野口さんにご挨拶した記憶すらないんですから‥

さすがに反省して_(._.)_3日(たった3日?)お酒を断ちました。


それにしても、今回の三連戦、大変個性的な(もしも全日本ジャズ・ライブ・ハウス、名物オーナー・コンテスト、なんてのがあったとしたら間違いなく上位3人に入る‥)オーナーの方々との出会いがあって、とても言葉では言い尽せないほどの実りがありました。

そして、永年ファンでいてくださる方々は勿論のこと、初めて聴いて気に入って下さったという方々、次回もなにとぞよろしくお願い致します。 m(__)m

all text by. H.Izumi

2008年9月11日木曜日

超ディープな三連戦 その3 猪突猛進

3日、11時ロビー集合で一路長野へ‥

途中、魚津の手前の、有磯海(ありそうみ)SAのレストランでブランチです。浜名湖での失敗は二度と繰り返すまい、と堅く心に誓いつつ(大げさなやつ‥)も、なにやら個性的かつ魅惑的な食品見本がぞろぞろ並んでいるではありませんか!

中でも、最も個性的?だった、遠目にはオムライス?に見間違いそうな形の、アーモンド型に盛ったご飯の上に、薄く大きく揚げた白えびのかき揚げを載せてあんかけにした‥“白えび夢物語”なるメニューに挑戦。

まぁ、言ってしまえば、かき揚げ丼をお皿の上に展開して、あんかけにしただけの話なんですが、結構いけました。
ホテル・ニュー・オータニ高岡さんの経営とのことですが、他のオーソドックスなメニューもなかなか美味しそうでした。


さて、金沢を出る時から結構な雨が降っていましたが、途中何度も豪雨に遭遇して、時として視界10m!というどしゃ降り。親不知あたりの、幾度も続くトンネルと豪雨の繰り返しは、異次元の扉を開かんばかりの印象でした。

15時前に長野に着いて、チェック・インしたのちに早速バック・ドロップへ‥

店構えがまずレトロ!30年近く前に時々ライブで出ていた西荻窪のイワシの目というお店を思い出してしまいました。

普段は飲食店としてしっかり営業していらっしゃるとのことで(だからこそオーナーが本当に納得できるライブしかやらない‥と聞いた私は、つまり初回はお試しってことなのね?と、少々びびった訳ですが‥)、メニューの看板には働き盛りのビジネスマン(と、メタボ・ミュージシャン)にはこたえられないハイ・カロリーなメニュー(デミグラかつ丼とかダブル・ハンバーグ・カレーとか‥)がづらりと‥
また、ライブの時には普段の入口をピアノが塞ぐ形になって、お客さまは勝手口というか裏口から入場‥というのも、禁酒法時代のシカゴと言わないまでも秘密クラブっぽくていけてますし、ランチ・タイムにはさぞやたいへんな混雑に違いない2階が全て楽屋がわりに使える、というのもなごみました。

オーナーの唐澤さんは、永遠のやんちゃ坊主?といった感じのおいちゃん?(私と同世代ながら、清水興さんや是方さんと仲良し、と聞くと、やはりおじさんではなくおいちゃんかと‥)ですが、人なつっこい笑顔の奥の眼光の鋭さは、ただ者ではない雰囲気を醸し出しています。
いい加減な音を出したら最期、二度とこの店に出られない‥ いや、この店から出られない‥ そんな危機感を持って、力の限りの演奏になりました。

客席も一丸となって手に汗握っている感じは、バック・ドロップという店名を持ち出すまでもなくどこか格闘技に相通ずるものがあるようです。

あたたかい声援と割れんばかりの拍手、ありがとうございました。 m(__)m


打ち上げは、終演後平常営業状態に戻した店内にて。
鶏の唐揚げも、デミグラスソースにとろけるチーズがのった豚かつも、トリッパとキュウリの韓国風和え物(なんというのでしょう?勉強不足ですみません)も、みんなすごぉくおいしかったです。
この夜はビールで乾杯のあとホッピーの黒を経由して芋焼酎に。

生き字引というのは大げさかもしれませんが、唐澤さんのジャズ界におけるコネクションは多岐に渡り(昔新宿ピットインにあったスピーカーがでんと置いてあったり‥)、かつて信越地方のジャズ・フェスにはほとんどすべて関わった由、その後、お店を始めてから12年ということですが、抱腹絶倒、阿鼻叫喚の話の数々、あっという間に午前3時を回りました。

どうやら気に入っていただけたのか、「また来てね」と言われて、ひと安心‥「来るな」と言われても行くつもりでしたが‥ (^_^;)

つづく

all text by H.Izumi

2008年9月10日水曜日

超ディープな三連戦 その2 虚心坦懐

2日、午後に電車で金沢へたどり着いた板垣くんも交え、14時45分ロビー集合でもっきりやへ‥雨がしとしとのぐずついた天気です。

オーナーの平賀さんは大学の文学部教授?といった雰囲気の、アルカイックなおじさまです。

もっきりやは再来年が30周年という、歴史の重みを感じさせる渋いお店で、やはり30年はたっているというベーゼンドルファーのグランド・ピアノは、賛否両論ありながら敢えてフル・レストアに踏み切っていない、というだけあってなかなか繊細で、細心の注意を持って接しないことにはきれいに鳴ってくれないのですが、ピンポイントでタッチがツボにはまった時の典雅な響きは格別です。調律の方はたいへんなご苦労かと思いますが、いま暫くはこのままでいって欲しいと感じました。(私も敬愛する大先輩のピアニスト、渋谷毅さんもそうおっしゃっておられた由‥)

行く先々でピアノの椅子の高さに悩まされるのは(殆どの場合高すぎるんです‥)ご存知の通り(HP写真集の韓国ツァー参照‥)ですが、もっきりやさんの場合、創業時に木工家具の専門工房に注文して誂えたという客席用の樫の木の椅子が高さといい座り心地といいちょうどよく、快適でした。
(開演前はなんともなかったのに、終演後にミシミシいっていたのは、肥り過ぎの証拠に違いありません (-_-;) )

椅子のみならず、テーブルも内装もすべて木材だからか、とてもあたたかい響きがして、演奏に集中することができました。初めてのもっきりやさんでのライブであったにも関わらず、客席は8割方埋まって、とてもいい感じになりました。ご来場いただいた皆さま、ありがとうございました。                   m(__)m


打ち上げは、平賀さんに案内していただいた料理屋さん‥
北陸の海の幸‥やはり、しいすばらです。
白えびを中心としたお造りはもちろんのこと、お通しのバイ貝、のどぐろの塩焼き、いずれも、ばらすいしで、うまい肴に誘われて日本酒に手を出さない訳には行きませんでした。
(平賀さんお勧めの、地酒とのことでしたが、銘柄は失念。うまい酒でした!)

二次会はもっきりやの姉妹店ともいうべき、ペーパームーンにて。
映画や音楽や旅‥ 平賀さんに色々なお話しを伺い、その造詣の深さと、交友関係の広さに、まさに脱毛です。
キンボール社製(アメリカのピアノ・メーカー)のスピネット・ピアノは、思わずAs time goes by を弾いてしまったほど枯れた音色でしたが、ダンパー・ペダルが壊れていたのがちょいと残念です。

さんざ飲み上げて(この夜は気分でジェイムソン‥)、しかもご馳走になって、お開き。ホテルに戻って眠りについたのは3時すぎでした。

つづく

All text by H. Izumi

2008年9月9日火曜日

超ディープな三連戦 その1 プロローグ

金沢もっきりや、長野 Back Dorop、甲府 Jazz in alone、の三連戦を終えてから、はや一週間が過ぎようとしていますが、あまりにも強烈な3日間だったがため(正確を期すならば初日から最終日に向かって日増しにディープになっていった‥)に、そう簡単には文章にまとめられそうになく悶々としていたものの、ようやく重い重い腰をあげてみようかと‥

とはいえ、一回ではとても無理なので、何回かに分けてお届けしようと思います。


まず、今回も中村さんとアンドフォレスト号で前乗りです。
三軒茶屋ランプから首都高3号線に入ったのが9月1日の17時すぎ。

途中、浜名湖SAで食事休憩。今思えば、二つあるレストランのうち、ちょっと高級な方の和食にしておけば無難だったのでしょうが、鰻な気分でもなかったので、某関西大手私鉄の経営するレストランに入ったのですが‥

何を食べようかと思い煩うのはまことに品がないことは承知の上で、このところSAでの食事が回を重ねていたこともあって、迷いに迷ってようやく決めたのですが‥

いや、なんというか、もう言葉もありません。ファミレスのみならず、一般的にそのレベルの飲食店がまともに調理をしていたら商売にならないことぐらい知っているつもりでしたし、つまり、業務用レトルトと冷凍が殆ど全て‥であることもわかっていたはずなのですが‥

よーするに、日本が世界に誇る、食品見本に騙されたのです。
私が食したのは、“豚とろろ丼定食”(たしかそんな名前だったような?)なんですが、思えば、性懲りもなくそんなメタボリカルな響きの料理を注文しようという愚か者に天罰が下ったということでしょう。ただ、とろろにわずかながらのヘルシーを求めた健気な熟年ごころ‥(馬鹿か?)を、ご理解頂けると幸いです。

さて、レシピです。丼ご飯に、レトルトの豚の角煮の汁をかけて、冷凍とろろ(もちろん解凍はしてありましたけど‥)をかけて、角煮をちょっとのせて、仕上げに温玉をのせる‥というもの。とほほ‥。
とろろの冷凍は覚悟の上でしたが、豚はそれなりの調理がなされたようにしか見えなかったんです、食品見本では‥ (;_;)

さすが旅慣れた中村さんは、かつカレー!
当たりはずれが少ない賢者のチョイス(と、いうほどのことでもないですけんども‥)


さて、東名名神北陸と、ひた走って金沢西インターを出たのが2日の午前0時4分!

全く時間調整をせずに、ETCの4割引きをゲット出来たことで、豚とろろ丼の呪い?

がとけたような気がしました。


ホテルにチェック・インして、前日大阪で仕事があった後に前乗りしていた村上くんと合流、当然のように?街に出ます。豚とろろ丼を食べてから5時間しかたっていないのですが、ご飯をだいぶ残したこともあって、結構な空腹?のような感じ?です。

聖くんの案内で、松原正樹さんの4ROCKAMBOSでもっきりやに来た時に打ち上げをしたという、博多が本拠の鶏料理の店へ‥

刺身、たたき、鶏焼き、etc.‥ いやぁ~うまかったっす。 )^o^(

てな訳で、続きはまた明日。

All text by H. Izumi

2008年9月2日火曜日

初出演三連チャン!

気が付けば9月。今は2日の午前1時。昨日の夕方東京を出てつい先ほど金沢に着いたところです。

明日から、金沢、長野、甲府、の3連チャン。どこも初めてのお店ばかりで、お客さまが集まってくださるのか不安が心配です。なにとぞよろしくお願いいたしまする。 m(__)m

text by H. Izumi

2008年8月26日火曜日

一ヶ月巻き戻して、四連戦追想

先日の京都ラグ、名古屋ドキシー(満員御礼)でのライブ、盛況でございました。ご来場頂いた皆さま、有り難うございました。その二本のレポートといきたいところですが、それより先に宿題になっている先月の広島、福岡、松山、大阪、の四連戦を振り返ってみねばなりません。

7月22日の午後4時すぎに中村さんと二人で広島に向かって出発。日が落ちるまでは助手席で鉛筆コリコリ譜面書きにいそしみます。広島のホテルにチェック・インしたのが23日の午前2時、途中でちゃんとした食事をとらなかったせいもあって、やはりビールでお好み焼き、というシンプルかつメタボリカルな結論に達したものの、果たしてまともなお店が開いているのかと思いきや、ぐるなびで午前5時までやっている川創というお店を見つけて早速繰り出します。お好み焼きのみならず、これもあれもそれもでおなかいっぱいになって、歩いて10分で宿に戻れるはずがどこでどう間違えたのかほとんど遭難状態で小一時間歩き回るはめに陥ったのは、どう考えても食べ過ぎの我々にたいする神様のおぼしめしに違いありません。


翌日は、カワイミュージック広島さんのホールに14時入り、新幹線で来た村上板垣両氏が合流してサウンド・チェック、そしてリハーサル。なんといっても今回のライブの企画運営の音頭をとって頂いたピアノ・テクニシャンの馬場さんが朝8時から頑張ってくださったというだけあって、カワイCA70は深みと透明感を併せ持ったなかなかの仕上がりです。

馬場さんの名前入りピアノ!!

また、セッティングやサウンド・チェック、そして本番のPAと、何から何までミュージック・スクールの講師の皆さんに大変お世話になりました。
70人のお客さまを前に充実した演奏をお送りしたことは言うまでもありません。

打ち上げはもちろんお好み村へ。およそ15年ぶりの八戒でまたもや満腹に。

店主のヒロシさんの腕前と楽しいお喋りは今も変わらずです。


翌日は11時出発で福岡へ。Gate's 7のピアノは多少難ありで前回苦戦した為、今回はスクエア福岡公演でお世話になったヤマハの村上さんに調律をお願いしたのですが、その甲斐あってずいぶんと気持ちよく演奏することができました。

アンコールでは先月デュオをお願いした菅原彰司さんに飛び入りして頂いてジャズのスタンダードを2曲(All the things you are, Nearnnes of you )吹いて頂きました。
久しぶりにカルテットでジャズ、楽しかったです。翌日は長旅になるので、居酒屋での打ち上げも早々に切り上げて早めに就寝。10時出発で松山へ向かいます。走り出してまもなく関門海峡の橋のたもとの、めかりPAのレストランでブランチ。

PAからの景色
ここは眺めも味もなかなかで必ず寄る(といってもまだ2回めですが‥)ところです。
暑い日(尾道の路上の温度計で39℃という表示を見かけました)でしたが天気に恵まれて、気持ちのよい6時間のドライブで16時すぎに松山に到着。
松山のモンクはリニューアルしてキャパも増え音響的にも一段とグレード・アップしたようです。オーナーの関家雅司さんはギタリストでもあるので、アンコールで飛び入りをお願いして Isn't see lovely を一緒にやって頂きました。エリック・ゲイル系の渋いプレイに客席も大変な盛り上がりでした。
やはり、行く先々で地元のミュージシャンの方々と共演することは旅の大きな喜びの一つです。
打ち上げは、私の松山における後援会長ともいうべきNさんに仕切っていただきました。つゆしゃぶの、あやとり、というお店での食事のあと、ジャズ・ライブ・ハウス、キーストーンで、松山の名手、吉岡英雄さんのベースで2曲演奏させていただきました。吉岡さんとは今回で三度めですが、うたごころ溢れるプレイにはいつもしびれてしまいます。
締めくくりにオーセンティックなバー、池内商店でさんざ飲み上げて店を出た途端、「もう一軒行きましょう!」と叫んだNさんのパワーには圧倒されました。
最終日は10時出発、15時大阪着。ロイヤルホースは今回4回めにして初の満員御礼で、四連戦の最終日にふさわしい盛り上がりのうちに幕を閉じました。
予定では夜走りでそのまま帰るはずだったのですが、譜面が間に合わなかった(毎晩飲んだくれて間に合うはずもありません!)のと、板垣くんが翌朝早くから仕事ですぐ帰りたいとのことで、中村さん一人で帰さなくともよくなった為に、村上くんと残ることにしてホテルで譜面を書こうという算段をしたものの‥
ごはんぐらい食べたいとなって、村上くんが中学時代の同窓生と食事するというので仲間に入れてもらって‥
結局、その同窓生のAさんの案内でミナミの高級焼肉店で素晴らしいお肉の数々を極上のマッコリで流し込み、しかもしかも、初対面にも関わらずあつかましくもご馳走になってしまいました。
そのまま朝まで(Aさんは村上くんが中学で最初にフォーク・デュオを組んだ時の相方で、今はバーを経営しつつ音楽を続けているそうで、その夜もセッションの予定に‥)お付き合いしたいところでしたが、大阪泊まりにした意味がなくなってしまうので一人でタクシーに乗って宿に戻ったのが午前3時でした。
それからシャワーを浴びて7時すぎまで頑張って、なんとか仕上げて一眠りして11時すぎの新幹線に乗って帰京、無事に四連戦の幕を閉じました。
毎度のことながら、行く先々で多くの方々のお世話になって、御礼の言葉もありません。皆さま方のご厚情を励みに、心を震わせるようなピアノを弾くことを目指して、より一層の精進を重ねてまいります。
そして各地でご来場頂いた皆さま、まことに有り難うございました。今後ともお引き立てくださいますよう、よろしくお願い申しあげます。               
m(__)m
text by H.Izumi, photos by N.Nakamura